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長いことぐずっていた夏の夜空が
ついに泣き出した
バス停で君を待つ僕は
心配になりながら君を待つ

バス発車の五分前に
君はようやくバス停に着いた
不意に強くなった雨のせいで
君は本当にビショビショ
「これじゃバスに乗れないよ」
君は笑いながら言っていたけど
その瞳は泣きそうだったね

軽く水気を払って
僕と君はバスに乗り込む
隣に座って雨の事を笑いあう
ゆったりと穏やかな時間が
僕と君とを包み込む

軽く水気を帯びた君

僕の隣で笑う君は
僕の事を何とも意識せず話し続ける

それは通り雨のように
突然僕の心を襲った
僕が君に対して抱く感情を
僕は突然知ったんだ


僕は君に好意を抱いているんだ


それでも僕はこの心を
ひた隠して君と話す
きっと君は僕に
そんなことは求めていない

だから僕は必死で抵抗する
いきなり生まれた感情に嘘をつく

僕はただ笑って
君の友達を演じ続ける
それが君の望んだことならば
僕は喜んで僕を偽ろう


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